こんにちは。
ようやく外出自粛も緩和され、少しづつ普段の生活を取り戻しつつある中、皆さんいかがお過ごしでしょうか?
モリカトロンでも、状況を見極めつつ、今後もオフィス勤務とリモートワークを併用する新しい勤務形態を模索しているところです。
さて、リモートワークの1回を挟んで、これまでキャンプ、どちらかというと緑の中でのお話を書いてきましたので、今回は視点を移して「海」そして「島」の魅力について書いてみたいと思います。
先日「Go Toキャンペーン」と銘打った国内旅行の半額補助のキャンペーンが発表になりましたし、「島旅」がコロナ後の皆さんの旅行の選択肢の一つになれば嬉しいです。
東京の島?
皆さん、「島」といえばどこを思い浮かべるでしょうか?
沖縄?奄美群島?佐渡島? 瀬戸内には多くの島々が点在していますし、ご自身の生活圏によって思い浮かべる「島」は様々でしょう。
ところで、東京に「島」のイメージはありますでしょうか?
恐らくあまり意識されていないと思うのですが、東京都には実は島があるんです。
それも、東京都心、山手線の駅のすぐ先から出発できる素敵な島々が。
それは、伊豆諸島と小笠原諸島です。
伊豆諸島は「伊豆」と名がつくので静岡のイメージがあるかもしれませんが、東京都なんです。
近い順に(伊豆)大島・利島・新島・式根島・神津島・三宅島・御蔵島・八丈島(+青ヶ島)が主な島々です。
そして小笠原……世界自然遺産にも指定され、訪れるには6日間隔で運行しているおがさわら丸で一昼夜の航海を経ないとたどり着けない、日本国内でも到達難易度のかなり高い島が、ここ東京都に存在するんです。
島へのアクセス
東京の空の玄関、羽田空港へと向かうモノレールが接続する浜松町駅、そこから南に10分程度歩いたところ、そこに東京の島嶼部への玄関口「竹芝桟橋」があります。
伊豆諸島や小笠原に向かう際は、多くはここから出発することになります。
船便には2つのパターンがあり、1つは昼間に航行するジェット船(水中翼船)、1つは夜間航行する大型客船です。
ジェット船は最高時速80kmにも達する高速船で、ジェット水流を噴射しながら水中翼で船体を海面上に浮上させながら爆走するさまは圧巻です。
例えば神津島(ジェット船の就航している最遠の島)まで、客船は約10時間かかるところ、ジェット船なら1/3以下の3時間程度で到着してしまいます。
朝出発すれば昼前には到着するので、出発したその日から島での時間を楽しむことができます。
一方、客船は基本的に一晩かけて島へアクセスします。
朝には島に到着するものの、6-10時間(小笠原に至っては24時間!)も掛かる、その間船に閉じ込められる、と考えると敬遠する人も多いかもしれません。
でも、僕はこの客船がたまらなく好きです。
ちなみにシンプルに移動手段としてなら、飛行機という手もあります。
八丈島ならジェット機も飛んでいますし、羽田からわずか30分です。
伊豆大島・新島・神津島・三宅島には調布からプロペラ機が就航しており、最も遠い三宅島でも50分ほどで到着します。
竹芝桟橋は非日常への玄関口
前述したように、僕はこれらの経路のうち、夜便となる大型客船がとても好きです。
出航は夜22時。
金曜日、一週間の仕事を終えて、そのまま竹芝へ直行。
(ちなみに荷物は事前に宅配便で送っておくと便利ですよ。離島でも“都内”なので!)
デッキで夜風に吹かれながら、ビール片手に離岸する瞬間、とてつもない解放感を感じるのは僕だけでしょうか。
陸地から物理的に切り離されること、もう後戻りできないという状況、それは日常のしがらみから解放される非日常への入り口です。
船はレインボーブリッジをくぐり、富津岬を超え、第二海堡を横目に浦賀水道を抜け、東京湾口から外に出ると、いよいよ太平洋です。
三浦半島と房総半島に守られた湾内から出ると、途端に波とうねりが大きくなり、船の揺動が大きくなることが体感できます。
揺動が大きくなると「いよいよ太平洋だ!」とワクワクが止まりません。
スマホの電波も届かなくなり、まさに非日常です。
ここでおすすめなのは、デッキから見る星空です。
甲板の明かりはあるものの、船の周囲、太平洋上は漆黒の暗闇です。船から見る星空の美しさはぜひ経験してもらいたいものです。
普段見上げる夜空とはまるで違う、東京の空にこんなに星があったのか!と驚くほどの数の星が、頭上満天に広がっています。
そして朝日。
水平線の彼方にポツンと光の点が見えたかと思うと、どんどんそれが大きくなってくる。
黒潮の真っ青な海に、金色の閃光が射す姿は荘厳です。
ちなみに、小笠原へは船で24時間、朝11時に竹芝を出航して、翌11時に小笠原父島二見港に到着します。(それでも船が新しくなって1.5時間も短縮したんですよ!)
つまりまる一昼夜掛かるので、太平洋に沈む夕日も、昇る朝日も、どちらも楽しめてお得です(笑)
船の中
少なくとも一晩、小笠原に至っては丸1日過ごす船の中ですが、どんな風になっているのか気になりますか?
船内には船室のほか、食堂やシャワールーム、展望デッキなどがあります。
三宅島・御蔵島・八丈島航路に就航している東海汽船の橘丸から画像を借りてきます。
https://www.tokaikisen.co.jp/ourship/tachibana-room/
最もグレードの高い特等室はまさにホテルの一室のようですね。専用のバルコニーまでついている船もあります。
もちろん僕はこんな部屋取ったことありません(笑)
特1等室は2段ベッドになりますが、4名での個室ですので家族や小グループでの旅行にはちょうど良いですね。
1等室は床にマットレスを敷いて、になります。いわゆる大広間的な感覚ですね。
しかしそれよりグレードが下の特2等では、また2段ベッドになります。
特2等のほうがプライベートスペースがしっかり確保できそうですが、こちらのほうがグレードが低い理由、分かりますか?
正解は「窓がない」です。
つまり、船室の位置がより船底に近い場所という事であり、その分エンジンの響きや、船体に波が打ち付ける音・振動などが伝わりやすい…というデメリットがあるといえます。
ただ、夜便では船窓からゆっくりと外を眺める時間も長くはないですし(デッキに出てしまえばいいわけですし)、個人的にはこの特2等がコストパフォーマンス的にも最もいいなと思っています。
ちなみに帰り(島⇒竹芝)の客船は朝出航して夕方に竹芝に着く昼便になるので、最大限島での時間を使いたければ、帰りはジェット船もしくは飛行機を利用するのが最善です。
でも、昼間に太平洋の青さと遠くの島影を見ながらゆっくり航行するのも乙なものです。航路でクジラに出会えることもありますし、海面に突っ込む海鳥や、驚いて飛び立つトビウオなど見どころはたくさんです。
結局ほぼデッキにいることになるので、良い船室を取る必要はないですね(笑)
終わらない…
と、船旅の魅力を語るだけで大分長くなってしまいました。
島や海の魅力については、改めて次回書いてみたいと思います。