Morikatron Engineer Blog

モリカトロン開発者ブログ

神様のゲーム#1

「神様のゲーム」
モリカトロン株式会社の代表の森川です。
かねてより、アートやゲームの世界で仕事をしているのは間違いであると自覚している森川です。
実のところ、AIも少し違うかなと思ってます。
AIじゃなく正確にはAL(人工生命 Aritificial Life)がきっと天職なんだと思います。
でも、いまさら転職もできないので、今後は隙あらば仕事にAL的なネタをねじ込んでいこうと思っています。
そんな作戦の一つとして、自分の趣味である科学と仕事であるゲームやAIをむりくり絡ませて、ブログを書くことにしました。


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「最初にあやまっておきます」

 

我々は、神様が作ったゲームの世界で暮らすゲームキャラである。

SF、マンガの世界で4096回は使い回されたアイデアで、出がらしもいいところのアイデアだけど、

開き直って、そうだという前提の元に、

物理現象や生物の振る舞いを理解していくと、これが驚くほど理解しやすいものになる。

また、神様側、つまりゲームデザイン側の立場を考えると、その巧妙なシステム設計に

「神様、まじ天才」と感心させられることがしばしばある。

 

筆者は、科学の専門家でもなく、サイエンスライターでもない。

これから書く科学的なネタについては、一般書から得たネタが多く、可能な限り裏を取っているとはいえ、一次ソースまでさかのぼって検証しているわけではない。このブログの科学的精度もその程度のものなので、ちょっと眉に唾つけるくらいな感じで読んでいただいた方がいいと思う。

また、物理現象や生物の振る舞いについて、全域を網羅する、順序立てて紹介すると言った教科書的なアプローチも取らない。

取らないというか取れない。

筆者が興味がある、もしくは、自説を説明するに都合のよい事例あるいは部分だけを作為的に選んでいる。

つまり非常に手前都合なバランスで選んだネタであり、そういう意味では、科学のお勉強には全く役に立たないといってよい。

そういう前提に読んでいただければ幸いです。

 

免責事項は以上となります。

 

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「DNAはビーズアクセサリーである」

 

さて、何から書くべきか。

コロナウイルスについてみなさんが興味を持っている間に、まず、遺伝子とかウイルスとか進化とかそのあたりの話がいいかな。

(いち早い、新型コロナウイルスの感染の沈静化を望んでおります。念のため)

 

ダーウィンによれば、生物の進化は、交配、突然変異、自然淘汰で自動的に進んでいくとされている。

交配で親の遺伝子を混ぜ合わせる。ただ混ぜ合わせるだけでなく、遺伝子の一部に突然変異を起こさせ、親からもらったものではないオリジナルの遺伝子を得る。
もっとも、大概の場合、突然変異が起こると遺伝子が壊れてしまい、大変歩留まりが悪いのだが。

そうしてできた遺伝子がよい遺伝子か悪い遺伝子は、世に出てみないとわからない。

そのときの環境に有利に働けば、その個体が生き残る確率が高くなる。つまり、その遺伝子が後世に引き継がれ、ダメダメな個体の遺伝子は、その個体の死と共に世界から消える。

これを何世代も繰り返すことで、自動的に遺伝子の質がアップしていく。自律的進化いうほうが科学っぽいかな。

ざっとこんな仕組みである。

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ちょっと話をもどして、遺伝子の話では、遺伝子(gene)、DNA、染色体(chromosome)、ゲノム(genome)などの用語が出てくるが、意外とその違いは理解されていない。

一つ一つ正しく説明していくと、とんでもなく長くそしてつまらない話になってしまうので、かいつまんで説明しておく。

全てのベースはDNAである。これは4種類の塩基が数珠つなぎになった代物で、4色の玉で作られたビーズアクセサリーをイメージしてもらうとわかりやすいかもしれない。この4色のビーズアクセサリーの並び方が「遺伝情報」となり、我々の設計図となっている。

コンピュータが0,1の2つの値で情報を表現しているのを0~3の4つの値で表していると思ってもらうといい。

(なぜ4つの値であるかも、なかなか、興味深い話なので、忘れなかったら後々説明する)

ちなみに、人間の塩基数(ビーズ玉の数)は30億個程度である。

(人間のDNAは二重になっているので、30億個×2ということもできる)

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塩基が多ければ多いほど、大量の情報が織り込まれている、つまり、生物の進化と塩基の数は比例関係にある。

と言いたいところだけど、どっこいそんな簡単な話ではない。

現存する生き物で最大の塩基数をほこるのは、なんとポリカオス・ドゥビウムという名のアメーバで、その塩基数は67億個である(いったい何が書き込まれてる?)。

トウモロコシは23億個、メダカは8千万個といった感じで、生物の進化、複雑さとは関係なさそうだ。

こうした現象は後ででてくる「遺伝子」でも同じことが起こっている。

 

DNAは3個ずつ1組になって、アミノ酸を表現している。
たとえば、AAAはリジン、GCCはアラニン、GGGはグリシン、AAUはアスパラギンといった感じに、3つの塩基の組み合わせで、だいたい1つのアミノ酸1つを定義している(例外あり)。

AとかCとかG、Uというのは塩基の名称の頭文字である。TではなくなんでUなんだとかいう疑問もあると思うが、そのあたりの説明は割愛する。4種類あるという理解だけで十分である。

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ちなみに、我々人間を構成するアミノ酸は20種類である。たった20種類!である。驚きの少なさだ。
さらにちなみに、この宇宙にはだいたい500種類のアミノ酸が存在すると言われている。

アミノ酸はアミノ酸自体がいろいろな役割を持っているが、アミノ酸をたくさん組み合わせてタンパク質が作ることが最も重要な機能だ。

タンパク質は単に栄養素や筋肉やコラーゲンのような体のを作る素材だけではない。酵素などもタンパク質の1つであるため、生命現象全般に関わる物質である。アミノ酸とタンパク質の関係はブドウの房をイメージするとわかりやすい。1粒1粒がアミノ酸、房がタンパク質である。ただし、このブドウの粒は数珠つなぎになっており、粒の色は4色ある。

1つの房(タンパク質)の粒(アミノ酸)の数は50~1500個程度と言われている。

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    実際には、このように三次元的にたたみ込まれている


少なく感じるかもしれないが、仮に3粒しかない残念なブドウですら、20x20x20=約8,000種類の組み合わせがあるので、1,500個では20^1,500(^は「乗数」を示す)種類と今この原稿を書いているノートPCの電卓機能では計算不能なとんでもない数の種類となる。

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ただし、人間がその組み合わせ全部のタンパク質を使っているかというとそういうことではなく、体内にあるタンパク質はおおよそ10万種類と言われている。

 

で、なんの話だっけ、、、

 

思い出した!(次回へ)

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